皆さん、こんにちは。
火曜日のブログで、70代の男性会員様が「広背筋(背中の筋肉)」をほぐすことで、上がらなかった腕が上がるようになったお話をしました。 「腕を上に上げたいのに、なんで背中?しかも背中って『引く』筋肉じゃないの?」と不思議に思われた方もいらっしゃるかもしれません。
今日はその「理由」について、少し専門的な視点から解説します。理学療法士としての視点で見ると、これは「拮抗筋(きっこうきん)のブレーキ」の問題なんです。
広背筋は、背中にある逆三角形の大きな筋肉で、本来は「懸垂」のように腕を上から下に力強く引き下げる時に働きます。 逆に言うと、腕を「上」に上げたい時、この筋肉は十分に伸びて(緩んで)くれないといけません。
想像してみてください。シャツの裾(すそ)をズボンの中にギュウギュウに押し込んで、さらにベルトできつく締めた状態でバンザイをしようとしたらどうなりますか? シャツが突っ張って、腕が上がりませんよね。
筋肉が硬くなった広背筋は、まさにこの「突っ張ったシャツ」と同じです。 腕を上げようとする肩の筋肉(アクセル)に対して、硬くなった広背筋が下から強力に引っ張って「ブレーキ」をかけてしまっているのです。 この状態で無理やり腕を上げようとすると、肩関節の中で骨同士がぶつかり、痛みの原因にもなります。
だからこそ、関節が正常な範囲で動かない場合は、筋力トレーニングよりもまず「ブレーキをかけている筋肉のリリース」が最優先になります。
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広背筋が緩む = 下に引っ張る力が消える
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肩が自由になる = すっと腕が上がる
70代の方でも、この「ブレーキ」を外してあげれば、体はちゃんと動くようになります。 皆さんも、もし腕の上がりにくさを感じたら、肩を揉む前に「脇の下」や「背中」が固まっていないかチェックしてみてくださいね。