皆さん、こんにちは。スモールジム BE KINDの山崎です。
火曜日のブログで、日曜セミナーの様子(立ち上がり介助の実践)をご報告しました。 「力を使っていないのに、なぜあんなに軽く人が持ち上がるの?」 今日は、その不思議なメカニズムについて解説します。
キーワードは**「重心の移動」と「支持基底面(しじきていめん)」**です。
人が椅子から立ち上がる時、必ず行う動作があります。何だかわかりますか? それは**「お辞儀(前傾姿勢)」**です。
頭や上半身という「重たい重心」を前に移動させ、足の裏(支持基底面)の上に重心を持ってくることで、お尻が浮く準備が整います。 逆に言うと、背中が背もたれについたまま(重心が後ろにあるまま)立ち上がろうとすると、ものすごい筋力が必要になります。
介護で腰を痛めてしまう方の多くは、相手の重心がまだ後ろに残っている状態で、無理やり腕の力で上に引き上げようとしています。 これでは、相手の体重(50kgや60kg)を腕と腰だけで支えることになり、非常に危険です。
セミナーでお伝えした「魔法」の正体は、相手を引っ張り上げるのではなく、**「相手がお辞儀をする(重心を前に移す)のを、ちょっと手伝ってあげる」**という誘導でした。
相手の重心が足の上に乗ってしまえば、あとは足の力が使えるので、介助者はほとんど力を入れる必要がありません。 これは柔道や相撲などでも使われる「崩し」の技術と同じ物理法則です。
-
相手を「持ち上げる」のではなく、「重心を移す」。
-
自分の「腕」ではなく、「脚」と「体重」を使う。
この理屈がわかると、介護だけでなく、重い荷物を持ち上げる時や、お孫さんを抱っこする時にも応用できます。
4月に予定している「実践・介護セミナー」では、こうした身体の仕組みを使った、さらに具体的なテクニックをお伝えする予定です。 「腰を守る一生モノの技術」、ぜひ身につけてくださいね。